先日、初めてカメラマンさんと二人きりでロケにいきました。 今まで私が経験したロケは、 少なくとも、カメラマン、ディレクター、私(AD)という体制でしたが、 今日はカメラマン、私… …そうです、初めてのディレクションです。 前にも一度、都議会中継のフィラー映像(生中継などが早く終わったときに、次の番組が 始まるまで流す映像)を撮影するために、ディレクションをしたことはあったのですが、 その時は社内のベテランディレクターも一緒でした。 |
今回撮影するのは、醤油。 海外に「和食」の魅力を紹介する番組で、味の決め手の一つである、日本ならではの調味料を紹介する場面。 東京都内で木桶仕込みをしている数少ない蔵の一つを撮影しに、あきる野市まで車を走らせました。 (入社直前にとった運転免許も最近ようやく役に立ってきました!) 当日は、雲一つない青い空!ひんやりとした空気が気持ちいい。 幸先いいなと思いながら運転していると、現場に近づくにつれて、なにやら見慣れない光景が… それは、道路端、木の上、屋根の上、高く積もったたくさんの雪です。 ロケ日は2月23日、2週続けて記録的な大雪が降ったあとでした。 (この雪から滴るしずくが、この後カメラマンのシャツをずぶ濡れにしようとは…) |
現場では、先に軽い打ち合わせを行い、撮影する内容や順番を確認。 ここからはいよいよ撮影! 醤油づくりの難しいところ、木桶に入った“もろみ”(これを絞り出したものが醤油になります)を かき混ぜる醤油屋のご主人の熟練の技など、一つの調味料に含まれるたくさんのこだわりや味の繊細さを 伝えられるように、撮影を進めていきました。 |
撮影も無事終わり、またプライベートでも買いに行こうと思いながら、帰路につきました。 そんな今回のロケで改めて感じたことがあります。 「伝えたいことを映像にするのは簡単ではない」 撮りたい場所や物、動きがあったとしても、カメラを構える角度や画の広さ、 それを引き立てるためのカメラの動き、照明の当て方などで、映像の表す意味が異なってきます。 今回のロケでは、「この映像で伝わるのか?」という疑問が何回も浮かんできました。 その度にカメラマンと相談して撮影を進めていったのですが、 自分の分かっていないところが浮き彫りになった気がします。 「ADのうちからディレクターとしての目線をもつことが大事」と、 この一年間、どの現場でもよく言われました。 ディレクターが構成や撮影に集中できる環境をつくるために、 ディレクターが今何をしてほしいかを考えるという目線はもちろん、 自分が撮る場合はどんな映像にするのか、どんな構成にするのかを考えることが、 ディレクターとしての目線をもつということなのだと、改めて確認しました。 3月も後半に入り、早く桜が咲いてほしいと思う今日この頃。 「簡単ではないからこそ、答えが一つではないからこそ、映像の世界は面白い」 撮影中にこんなことを思える余裕をもてるよう、業界2年目も精進していきます! |