今年もあと2か月? まだ2か月?2014年10月27日
ラフトに入社して早1年半。
4月には元気な後輩が3名も入社し、夏には来年の内定者の方とも初めて顔を合わせ、
こうやって年をとっていく…
いや、後輩に教えられる先輩になっていかねばならないと思っています。
今年の6月には、約3週間にわたる海外ロケに行きました。
現地では、収録済みのSDカードが1枚1枚増えていくことで、
時間の経過を確認すると共に、多くの人々の想いを記録しているのだなと実感する日々でした。
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私がロケに行ったのは、スコットランド。
イギリスを構成する4つの地域の一つです。
スコットランドでは今年9月、イギリスからの独立の是非を問う住民投票が行われました。
今回は、NHK・BSで放送された「ドキュメンタリーWAVE」という番組で、
独立に賛成する人、反対する人、両方の想いを取材しにいきました。
ロケに同行することを5月に聞くまでは、恥ずかしながらそんなスコットランドの事情も知らず、
慌てて図書館でスコットランドに関する本を借り、レンタルビデオ屋で独立にまつわる映画を借りました。
そして、先にロケハン(ロケの下見)に行っていたディレクターからの話を聞き、
取材させてもらう人がどんな人なのかを頭に入れた頃には、もう現地に着いていました。
(バグパイプの音色は、街全体に響きわたっていました)
現地で、多くの人にインタビューをする中で分かったのは、
独立に「賛成」「反対」のどちらかの意見であるという単純なものではないということ。
「若者の雇用制度を良くしたい」、「独立することでスコットランドに注目を集め、
町を観光客で活気づけたい」、そして、「スコットランドに置かれているイギリスの核兵器を
取り除いて、核に怯えることなく暮らしたい」などと、独立に賛成する理由はさまざま。
一方反対派でも、「独立すると、現在の医療や教育の保障制度が変わってしまう」、
「核兵器をなくすことで、職や顧客を失ってしまう」、「国力が低下するのではないか」など
複雑な想いを聞くことに。
中には、「賛成、反対のどちらか一方になんて決められない」という人々もたくさんいました。
一つだけみんなに共通して言えることは、スコットランド人として、自分の人生だけでなく、
子どもたち、孫たち、さらに何百年先のことも考えて、投票に臨もうとしているということでした。
私にとって、3週間という長期のロケは初めてでしたが、あっという間に終わる…
ということはなく、毎日ホテルの部屋で取材内容を振り返るのに必死でした。
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会社に戻ってきてからは、現地では長く感じた時間も、
たった3週間いなかったからといって、周りがガラッと変わっているわけではなく、
あっという間だったのだなと不思議に思います。
ただ変わったのは、
「現場で起こる出来事に機転を利かせ、興味深いと思ったことは柔軟に構成に取り入れていく」
というディレクターの姿勢を学んだということです。
そして9月18日、スコットランドの住民投票が行われました。
9月に入ってからは日本でも多くのメディアで報じられ、その行方を国民全体で見守ることになりました。
結果は、独立に反対する票が賛成票を上回り、連合王国として残留することになりましたが、
独立に向けての賛成派の運動は、この先も続いていくのだろうと感じました。
(首都エジンバラで。この街並みは世界遺産に登録されています!)
今はまた、目まぐるしい日々を過ごしています。
なんだかラフトに入社してからは、あっという間に時間が過ぎている感じがします。
今年もあと2か月。
今のうちにいろんなディレクターの技を盗んでおかなければ!と思う今日この頃です。
藤井 裕美
ここ最近、目黒川沿いをジョギングしています。目指せ!入社当時の私。